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2020.02.06

【イラストレーター・もなか】 夢で見た「そこに行けたらいいな、いれたらいいな」に連れて行ってくれる

 様々な作風のイラストレーターさんが活躍している中で、もなかさんの作品は、良い意味でシンプルで心地が良い。小さい子供は、その作品を見るだけで行ってみたいと思いを馳せながら夢見心地な夜を過ごせるだろう。大人たちは、決して行ける場所でないとわかっていても、自然と幼少期の自分がそこにいるかのような懐かしい気持ちにさせてくれる。勝手ながら、もなかさんの作品を見て、すぐに想像した。

エスケープ!

 間違いなく心が澄んでいる方なんだろうなぁ、心優しい方なんだろうなぁ、でないと描けないよな(笑)と思ってしまうほど、空、三日月、雲、雪、水の中に自然と溶け込む少年、少女がいる作品がずらりと並ぶ。非現実を日常に思わせてくれる不思議な画力を感じてしまう。

やさしいイエティ

 でもそれは勝手なこちらの主観で、もなかさん自身は少し悩んでいたみたいだ。pixivのブログを少々拝見する中で、2020年の新年の挨拶で、こう綴っていた。「ただウケやすい要素を描いただけだきっと〜〜私はこれを本当に描きたかったのか〜〜?」と。これは意外だった。

 そのような葛藤もあってなのか、2018年暮れから、もなかさんはモントリオールの旅に出ている。ワーキングホリデーを利用しての少々長い旅路だ。カードゲームのデザインや、ゲーム賞の目録のデザインをされていたようだ。何がきっかけで、カナダ・モントリオールに行ったのかは、後で質問をしてみよう。

Tulips at night

 活動拠点である青森に戻ってからも、もなかさんは東京などの遠征をして作品発表などを続けている中で、今回弊店が主催する2月22日から開催の「Print A La Mode」に参加して頂く。兼ねてからグッズを含めたプリントアイテムを開発したいという思いと弊店が有するデジタル機器などのアトリエサービスの内容が一致。現在、デザイナーとディスカッションを重ねながら絶賛制作中だ。その辺も含めて色々と聞いてみようと思う。

Q1. まずは、本企画展に参加頂きありがとうございます。今回御一緒にアパレルアイテムを開発させて頂いておりますが、どんな商品に仕上がりそうでしょうか?  

A. こちらこそ、お誘いいただきありがとうございました。 アパレルアイテムについては、普段描いているイラストをそのままというよりも、あまり違和感なく身につけられるものを意識しています。そのため、私の絵という感じはあまりしないかもしれません。ただテーマとしては、自分が好きな夜空を取り入れています。おかげさまでとても可愛く素敵に仕上げていただき、夢のようです。ぜひ会場でご覧いただけますと幸いです。

Q2. もなかさんが絵を描き始めたのはいつ頃でしょうか?そしていつ頃から絵を仕事にしようと?

A. 物心つくかつかないかくらい、保育園の頃から描いていて、なんだかそのままここまで来てしまいました。絵を仕事にする、絵で食べていくというより、絵の仕事にずっと憧れを持ったまま過ごしていた時間が長かったように思います。

仕事にしようと思ったのは、カナダに行くと決めてからでしょうか。最近ようやく、やっていけるのかもしれない…と思っている、まだまだ道半ばです。がんばります。

Q3. 勝手ながら、非現実的な設定なのに不自然に感じさせない不思議な印象を受けます。 現在の作風を描く事になったきっかけはございますか?

A. 特にきっかけは思い出せないのですが…私が子どもの頃だとペンタブがなくて、紙に書いては誰にも見せずにくしゃくしゃに丸めて捨てたりしていたんですよね。デジタルで描くようになってからはゴミ箱に丸めて捨てる手間はなくなって、そのままデータが残るので残ってるだけというか。たぶんずっとそんな感じで描いてきたのかな、と思います。趣味の絵は、ふっと降りてきたイメージや思いつきを描く感じです。こうだったらいいなとか、面白いかも、素敵だろうなと考えながら。あとは、自分が見た景色や撮った写真から空想を広げたりもします。

Q4. これもまた勝手ながら意外と思ってしまったのですが、2020年のpixivの御挨拶文で、少々葛藤されていた部分があったのが見受けられましたが。

A. 葛藤って、表に出さない方が作家らしいというか、かっこいいだろうな、とは思うんですけどね…。地方だと、なかなか語らったりできる作家の方というのも周りにいないですし、作業通話の募集を見かけても緊張して参加できなかったりで、文字を打って気持ちを整理しているのかなと思います。もしも万が一、私のように僻地の生まれだったり、周りを気にしがちで自信が持てないまま絵を描いている人がいたとして、その人が読んでちょっと希望が見えたりするということがあればいいな…と、子どもの頃の自分に向けて書いているようなものなのかもしれません。実際、カナダに行ってゲームを作るとは夢にも思っていなかったので。

Q5. カナダ・モントリオールに、ワーキングホリデーに行かれたきっかけは?

A. 2012年から、ネットを通じてモントオリオールのインディーゲーム会社の開発に携わっていまして、ワーキングホリデーを教えていただいたのがきっかけです。日本語ができる開発者の方とやりとりしていたのですが、だんだん英語のまま来る量が増えてきて、英語、勉強した方がいいな…と。
 海外で暮らせて英語学べる上に絵の仕事もできる。なけなしの貯金もある。じゃあ行くか…!という感じでした。残念ながら英語ペラペラにはなれなかったのですが、書類読んだりテキストのやり取りの苦痛は減りました。カナダで出会った友人達、自分の絵に対してポジティブな反応を直接くれるので、ありがたかったです。好きなことして生きていても許される世界があるんだな、自分の絵って価値があるんだな…と思えました。

Q6. 昨年は色々と経験・成長等を積まれた1年だったと思います。2020年はどういう1年にしていきたいですか?

A. 今は、絵を続けていてよかったなという気持ちがすごくあって、これからも続けていきたいです。カナダにいる間にも、日本からご依頼をいただけたり、場所を問わず絵で生活していけるのかも…という希望が少し見えてきました。目の前のことを一つ一つ、期待に応えられるよう頑張ろうと思っています。また趣味の創作も、形にできていないものやこれから思いつくものがきっとまた出てくると思うので、変わらずに続けていきたいですね。

Q7. 最後にもなかさんにとって「絵を描く」とは何でしょうか?

A. 趣味で描く絵は「救い」というか、「心の安定剤」、「幸せの種」みたいなものです。重たく聞こえるかもしれませんが、元々が描いた絵をくしゃくしゃに丸めて捨てていた子どもなので、おそらく基本的には描いた時点で満足なんですよね。だんだんと、人に喜んでもらえる嬉しさを知り、ご依頼いただけるようになり。とてもありがたいことです。
 お仕事で描いて誰かに喜んでいただくのは、階段をひとつ登るようなもので、学ぶことは多いです。ただ、相手に喜んでいただけると、本当に嬉しく思います。新しいことに挑戦しながら、これからもたくさん描いていきたいです。

もなかさん、ご質問にお答えいただきありがとうございました。

もなか
青森県でイラストレーターとして活動。
2012年より、カナダ・モントリオールを拠点とするFlying Carpets社のインディーゲーム開発に携わる。現在は、Flying Carpets社の他、青森県弘前市の株式会社エイコードバンクにて、ゲームアプリ制作に参加している。非現実的な世界を日常のように、そして懐かしく感じさせてくれる瞬間を描きながら、今日もどこかで夢を描く。

Twitter:https://twitter.com/shirono_e?s=20

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